【10月27日 AFP】奴隷制の存続による犠牲となったとしてニジェール人女性が、西アフリカ諸国経済共同体(Economic Community of West African StatesECOWAS)裁判所にニジェール政府を訴えていた件で、同裁判所は27日、女性の主張を認め、政府に対し、1000万CFAフラン(約175万円)の賠償を求める画期的な判決を下した。

 原告側は、ニジェール政府が奴隷制の廃絶を法制化していないことは過失だと主張していた。今回の判決は、西アフリカ一帯にとって指標となる判例になりそうだ。

 判決文は、原告のAdidjatou Mani Koraouさん(24)は「奴隷制の犠牲者であり続けた」とし、その責任は「行政および法による措置を何も起こさなかった」ニジェール政府にあると認定した。

 ニジェール政府には賠償の支払いが命じられたが、金額は原告側が請求していた5分の1にとどまった。(c)AFP