【9月13日 AFP】イスラエルの警察当局は12日、母親と愛人関係にある祖父に殺害されたとみられる4歳の少女の遺体を発見し、本人であることを確認したと発表した。

 この事件は、殺害されたローズ(Rose)ちゃんのフランス人の母親マリー・シャルロット・ルノー(Marie-Charlotte Renaud)容疑者(23)とルノー容疑者の夫の父親で、同容疑者と愛人関係にあるイスラエル人祖父のロニー・ロン(Ronny Ron)容疑者(45)が、ローズちゃんを殴って死なせ、遺体をスーツケースに詰めてテルアビブ(Tel Aviv)のヤーコン川(Yarkon River)に遺棄したとされるもの。

 5週間前に開始されたローズちゃんの遺体捜索は難航していたが、警察当局によると、11日にヤーコン川を捜索していたダイバーが、ロン容疑者の供述と一致する赤いスーツケースを引き上げた。スーツケースの中から見つかった遺体は解剖され、最終確認のためにローズちゃんの両親から採取されたサンプルでDNA検査を行った結果、行方不明となっていたローズちゃんであることが判明したという。

 ルノー容疑者とロン容疑者は現在、テルアビブ近郊で拘留されている。ロニー容疑者の息子でローズちゃんの父親Benjamin Pizenさんはルノー容疑者と離婚しており、パリ(Paris)近郊に住んでいる。

 地元メディアによると、ルノー容疑者は「本当にごめんなさい。あなたの苦しみをわかってあげられなかった。あなたをどれほど愛していたか伝えることができなかった」との感情的なメッセージを書き、弁護人にそれをローズちゃんの墓に供えて欲しいと願い出た。

 一方、タクシー運転手だったロン容疑者は、運転中にローズちゃんが泣き止まなかったため一時的にカッとなりローズちゃんを殴り、ローズちゃんが死んだことに気づくと遺体をスーツケースに詰めて川に投げ捨てたと供述している。

 遺体発見現場近くでは、近隣住民が花やろうそく、メッセージなどを供えてローズちゃんの死を悼んだ。この事件の捜査は、ローズちゃんの複数の親族が住んでいるパリ近郊でも行われている。(c)AFP/Jack Guez