【9月5日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)北部のスラム街Coreiaで3日、警察当局が地元の麻薬組織のアジトを急襲したところ、アリゲーター数匹が発見された。警察によると、このワニは付近の住民を脅すだけでなく、対立組織のメンバーを殺害した際に死体の「処理」をするために使われた可能性があるという。

 地元の警察署長は記者会見で、「われわれは、麻薬密売人がアリゲーターを飼っているという話は都市伝説だと思っていた。だが今回、それが証明された」と述べるとともに、「押収したアリゲーターはまだ若かったことから、このスラムにはまだアリゲーターがいる可能性がある」と語った。

 同スラムの住民は警察に対し、麻薬組織メンバーは、ATMなどから金を引き出させる目的で拉致された被害者を脅す際に、このアリゲーターを使っていたと証言している。

 また、対立組織メンバーを殺害した際に、アリゲーターに死体を食べさせ証拠隠滅を図っていた疑いが持たれている。

 だが、同市のニテロイ(Niteroi)動物園の生物学者Saulo Toledo氏は地元紙グロボ(Globo)に対し、警察が押収したアリゲーターは子どもを殺したり、大人に重傷を負わせることはあるかもしれないが、人をまるごと食べさせることは簡単ではないとの見解を示した。一方で、Toledo氏は「非常に飢えていて、そういった食事に慣れていたのなら別だが」とも語った。(c)AFP