【8月19日 AFP】米カリフォルニア(California)州最高裁は18日、レズビアン女性の診療を拒否したキリスト教徒の医師を支持する高裁判決を破棄し、同州の医師は信仰上の理由で同性愛患者を差別してはならないとの判断を下した。

 原告のレズビアン女性、ガダルーペ・ベニテス(Guadalupe Benitez)さんは、不妊治療に訪れた病院で宗教を理由に診療を拒否された。ベニテスさんは2004年、診療拒否はカリフォルニア州法に違反するとして、医師2人と医療チームに対する訴えを起こした。しかし、サンディエゴ(San Diego)高裁はベニテスさんの訴えを退けたことから、ベニテスさんが州最高裁に上告していた。

 州最高裁は、憲法で保護された信仰の自由は、違法な差別を許す理由とはならないとして、全員一致でベニテスさんの訴えを認める判断を下した。

「法律を無視しても信仰上の理由で差別が許されると信じる医師が存在することは本当にショックだった」と語るベニテスさんは、「わたしやレズビアン女性だけでなく、あらゆる人々にとっての勝利だ」と勝訴を喜んでいる。

 カリフォルニア州最高裁は、5月にも同性間結婚を禁じた州法を違憲とした画期的な判決を下している。(c)AFP