【8月9日 AFP】(一部更新)北京五輪が前日に開幕したばかりの中国の北京(Beijing)で9日、米国人旅行者2人と中国人ガイドが中国人に襲われ、米国人旅行者1人が死亡、2人が負傷した。国営新華社(Xinhua)通信が伝えた。

 事件は同市中心部の人気観光地、鼓楼(Drum Tower)で午後12時20分(日本時間午後1時20分)ごろ起きた。負傷者は2人とも女性だという。

 新華社は、犯人を東部浙江省杭州(Hangzhou)出身のTang Yongming(47)と特定。事件後、鼓楼の2階から飛び降りて自殺を図り、死亡した。犯行の詳細や動機は現時点で伝えられていない。

 北京の警察当局も事件について認めたが、詳細は明らかにしなかった。

 この事件に関し、米国五輪委はウェブサイトで、被害にあったのは米男子バレーボールチーム監督の親族だったと発表した。

 北京をはじめ中国で外国人に対する暴力事件が起きるのは極めて珍しく、外国人は安心して夜間も通りを歩いている。これまでのところ、テロとの関連性はないとみられる。

  鼓楼と、並んで立つ鐘楼は北京の歴史的中心地に位置し、かつては太鼓や鐘を使って時を知らせていた。現在は観光地となっており、ここから周辺の著名な湖など、歴史的スポットまで散策することもできる。(c)AFP

米国五輪委のウェブサイト