【8月4日 AFP】イタリア当局は4日、治安強化のためとして各地の大都市などに軍の兵士3000人を投入した。この措置には賛否両論が巻き起っている。

 現地報道によると、3000人は警備・巡回などに動員され、約三分の一は各大使館など攻撃の標的となる恐れのある重要施設周辺に、もう三分の一が不法入国者の収容施設周辺に、残る三分の一は警察との合同パトロール要員として都市中心部に配置されるという。

 首都ローマ(Roma)では、玄関口といわれるテルミニ(Termini)駅ほか、大使館や移民収容施設のある主要駅10か所の警備に約400人が配置された。

 しかし、ジャンニ・アレマノ(Gianni Alemanno)市長によると、観光客の大半が集中する歴史地区には兵士の巡回はないという。

 イタリアの左派および警官らの組合は、今回の軍動員について「シルビオ・ ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相は、各都市中心部の”軍事化”を目指している」と批判している。これに対しロベルト・マローニ(Roberto Maroni)内相は「国民に治安に対する意識を向上してもらいたいと思う」と語った。(c)AFP