【8月4日 AFP】ブラジル中部ゴイアニア(Goiania)で前週、放置されたスーツケースの中から切断された少女の遺体の一部が発見され、ブラジル警察は7月31日、少女のブラジル人ボーイフレンドを殺人容疑で逮捕した。

 事件は前月29日、ゴイアニアの川沿いに捨てられていたスーツケースの中から女性の胴体部が発見されたもので、捜査の結果、被害者は英国人のカーラ・マリー・バーク(Cara Marie Burke)さん(17)と断定された。

 警察がバークさんのボーイフレンド、モハメド・ダリ・カルバリョ・ドス・サントス(Mohamed D'Ali Carvalho dos Santos)容疑者(20)に事情を聞いたところ、前週末に自宅でバークさんを殺害したことを認めたため、同容疑者を逮捕した。

 警察では、サントス容疑者の自白に基づき、2つの鞄に分けてゴイアニアから33キロ離れた下水に棄てたとされる遺体の頭部、両腕、脚部などの捜索を続けている。

 サントス容疑者とバークさんは今年初めにロンドン(London)で知り合い、バークさんがたびたびブラジルのサントス容疑者の元を訪れていた。エスタド・ジ・サンパウロ(O Estado de Sao Paulo)紙によると、2人は5か月前からゴイアニア市内のアパートで同居していたという。

 警察によると、犯行は計画的なもので、バークさんがサントス容疑者の麻薬常習癖や麻薬売買への関与を、警察やロンドン在住の同容疑者の家族に話すと脅したため。一方、英国定住ビザを得たいサントス容疑者が、バークさんに結婚を迫ったところ拒絶されたため殺害したとの情報もある。

 サントス容疑者は大音量で音楽をかけた自宅アパートの室内で、ナイフでバークさんを刺殺。遺体を浴室に隠した後パーティーに出かけ、翌日になってから遺体を切断したという。

 サントス容疑者の携帯電話には、ロンドンからブラジルの空港に到着したバークさんの画像のほか、切断されたバークさんの遺体の画像が保存されていた。なかには、切断された頭部を胴体部に載せた画像も含まれていたという。

 エスタド紙が報じたサントス容疑者の友人の話によれば、2人はごく普通の恋人どうしだったという。また、バークさんは落ち着いた少女で、サントス容疑者とオートバイで出かけるのが好きだった一方、最近は「ロンドンに帰りたい」と漏らしていたともいう。(c)AFP