【7月14日 AFP】英内務省は13日、青少年によるナイフを使用した犯罪の急増を受け、刃物の不法所持が発覚した若者をナイフ犯罪の被害者に対面させるなどの「ショック療法」案を発表した。

 同案は、15日発表予定の犯罪対策計画の一環としてまとめられたもので、ナイフ犯罪の被害者が病院で手当てを受ける様子の見学、被害者の家族訪問、加害者が入所する刑務所訪問などを義務付けることによって、ナイフ犯罪がどのような結果を招くかを直視させる内容となっている。

 野党は、ナイフを不法所持していた人物は即逮捕すべきだと主張していた。

 ジャッキー・スミス(Jacqui Smith)内相は、野党の主張は事態を単純化しすぎているとして却下。犯罪者を刑務所に送れば問題が解決するとの考えは間違いだと述べた。
 
 英国では、ロンドン(London)で前週、1日で4人が刺殺されるなど、ナイフを使用した犯罪が急増。前月にも、ロンドン南部で仏人留学生2人が殺害される事件が起きたが、遺体からは200か所以上の刺し傷が発見された。

 特に未成年が絡んだ暴力犯罪の増加が問題となっており、今年に入ってすでに20人以上の未成年が事件に巻き込まれ死亡、その多くがナイフで刺殺されている。(c)AFP