【4月22日 AFP】山口県光市で1999年に起きた母子殺害事件の差し戻し控訴審の判決公判が22日、広島高裁で開かれ、同裁判所は殺人と強姦(ごうかん)致死などの罪に問われた当時18歳の元少年(27)に死刑を言い渡した。

 事件は1999年、元少年が会社員本村洋(Hiroshi Motomura)さん(32)宅に押し入り、妻の本村弥生(Yayoi Motomura)さん(当時23)と長女の夕夏ちゃん(当時11か月)を首を絞めるなどして殺害したもの。同高裁は、弥生さんへの乱暴目的も認定した。

 判決言い渡しに際し、同高裁の楢崎康英(Yasuhide Narazaki)裁判長は、犯行は「冷酷、残虐で非人間的だ」とし、被告は「罪の深刻さと向き合うことを放棄し、死刑を免れようと懸命になっているだけだ。反省心を欠いており、極刑はやむを得ない」と述べた。

 被告側弁護団は判決を不服として即日上告した。(c)AFP