【4月19日 AFP】米テキサス(Texas)州で一夫多妻制を掲げる宗教団体「末日聖徒イエス・キリスト教会原理派(Fundamentalist Church of Jesus Christ of Latter Day SaintsFLDS)」の施設から前週保護された子どもの処遇について州地裁は18日、416人全員を引き続き親元から隔離し、当分の間、当局の保護下に置くとの判断を下した。

 地方紙サンアンジェロ・スタンダード・タイムズ(San Angelo Standard Times )電子版によると、州地裁のバーバラ・ワルサー(Barbara Walther)判事は、6月5日に行われる次の公判まで、子どもたちを児童養護施設で保護すると決定した。

 2日間の証言と、今月3日から続けられた施設の捜索で収集された証拠から、13歳以上の少女らが年の離れた男性信者と「精神的な結婚」をさせられた可能性があることから、ワルサー判事は、子どもたち全員に父母を特定するためのDNA鑑定を行うよう命じた。

 当局では21日から移動式検査施設を子どもたちが保護されているサンアンジェロ・コロシアム(San Angelo Coliseum)に派遣して、子どもと母親を対象にしたDNA鑑定のためのサンプル採取を開始する。

 全米ネットABC(American Broadcasting Companies)のABCニュース(ABC News)は、地元弁護士の話として、州当局が子どもたちの監護権を獲得するには1年の猶予があると伝えた。6か月の延長が可能だが、期限までに監護権を獲得できなければ、子どもたちは親元に戻されることになる。(c)AFP