【4月10日 AFP】リスク管理ソリューションを提供するGlobalOptions Group(本社:ニューヨーク)は前月、ケニアの暴動に便乗したレイプ事件多発への対策として、ナイロビ(Nairobi)の病院などに犯人特定のためのDNA検査サービスを提供すると発表した。

 サービスは、分析部門のBode Technologyを通じて、首都ナイロビのウィメンズ病院(Nairobi Women’s Hospital)と地元の法医学調査会社CSI Kenyaに提供される。具体的には、DNAの収集から鑑定、照合までをサポートし、犯人の特定に結びつけたいとしている。

 CSI Kenyaは、こうした協力を歓迎しており、「精度の高いDNA鑑定が犯人逮捕の動かぬ証拠となり、ひいてはレイプ事件も減るだろう」とのコメントを出している。

 Bode Technology側も、高いDNA技術の導入によりレイプ発生件数が減ると自信をのぞかせる。副社長は「当社のDNA検査サービスは、ケニア国民に安全な未来を約束すると同時に、過去の未解決事件についても解決への糸口を提供するもの」と話した。

 ケニア警察は、前年末に選挙結果をめぐり暴動が発生して以来、少なくとも1200人がレイプ被害にあったとみているが、女性人権団体は実際にはもっと多いと主張する。

 ケニアでは法医学技術が整備されておらず、捜査もいい加減だ。そのため訴追がずさんになりレイプ犯の多くが野放しにされている。(c)AFP