【3月19日 AFP】2007年5月にポルトガル南部の保養地で英国人の女児マデリン・マクカーン(Madeleine McCann)ちゃん(当時3)が失踪した事件で、英国の大衆紙デーリー・エクスプレス(Daily Express)とデイリー・スター(Daily Star)は、確かな裏づけもなくマデリンちゃんが両親に殺害されたことを示唆する報道をしたことを認め、19日、マデリンちゃんの両親に対する謝罪を一面に掲載した。

 同様の謝罪は日曜紙のサンデー・エクスプレス(Sunday Express)とサンデー・スター(Sunday Star)にも掲載された。

 マデリンちゃんの両親、ジェリー・マクカーン(Gerry McCann)さんとケイト・マクカーン(Kate McCann)さんは、これらの新聞がこれまでに掲載した100本以上の記事について抗議していた。

 新聞発行部数の独立公査機関「Audit Bureau of Circulation」によると、各紙の発行部数は、デーリー・エクスプレスが約70万部、デイリー・スターは約61万部、サンデー・エクスプレスは約63万部、サンデー・スターは約30万部。いずれも英新聞社Express Newspapersが発行している。

 また、失踪事件発生をきっかけに設立された非営利団体「マデリン基金(Madeleine Fund )」に「相当の金額」を支払ったことも明らかにした。マデリン基金側も寄付を受けたことを確認した。金額は明らかにされていない。

 マクカーン夫妻の代理人は前月、ポルトガル当局が捜査はほぼ終了したと発表したことを受け、ポルトガル警察が同夫妻を正式な容疑者から外すことを期待すると述べていた。(c)AFP