【2月15日 AFP】(写真追加)米イリノイ(Illinois)州シカゴ(Chicago)の西に105キロのデカルブ(De Kalb)にあるノーザン・イリノイ大学(Northern Illinois University)構内で14日発生した銃乱射事件では、5人が死亡、16人が負傷した。犯人は自殺した。

 目撃証言によると、現場は地質学の授業が行われていた講堂。授業の終わる数分前に、ショットガン1丁と拳銃2丁を手にした男がカーテンの後ろから舞台上に姿を現し、無言で学生らに向かって銃を乱射した。男は身長約180センチで、黒っぽい服装をした白人だったという。

 警察発表によると、通報を受けた警察官が2分で現場に到着したが、すでに男は舞台上で自殺していた。また男の身元について、前年度は同大学の社会学科の大学院生だったが、今期は授業登録をしていなかったと発表した。動機は現時点では不明としている。

 目撃者の1人は地元ラジオに対し、「男は群集に向かって発砲したが、特定の人物を狙った様子ではなかった。彼は静かに舞台上に立つと発砲した。銃はとても大きかった。始めは偽物だと思っていたが本当に人を撃っていると分かって身を伏せた。血がたくさん出ていた。わたしの洋服も血まみれだった」と語った。

 またほかの学生はシカゴ・トリビューン(Chicago Tribune)紙に、「(現場は)混乱していた。学生は逃げ回り、何が起きているのか誰も把握できていなかった」と話した。

 同大学は1895年に創設され、教員数は約1300人、学生数は約2万5000人で、うち862人は88か国からの留学生。

 同大では前年12月に、トイレの壁にバージニア工科大学(Virginia Tech University)での銃乱射事件に言及した人種差別的ないたずら書きがあるのが見つかり、警察が警戒を強める事件があったばかりだった。この事件と今回の乱射事件との関係については、はっきりしていない。(c)AFP/Mira Oberman