【1月22日 AFP】若い女が兵士を監禁して性的虐待を加えたとされる事件の初公判が21日、オーストラリアの西部地区裁判所で開かれた。この女性はスコットランド王家の血筋を引いており、同国メディアの注目が集まっている。

 訴状によると、Nicola Clunies-Ross被告(当時19歳)は2006年10月、ダーウィン(Darwin)基地に所属する兵士(当時19歳)をパース(Perth)の自宅に誘い、言葉巧みに服を脱がせた上に手錠で椅子につなぎ、性的に虐待した。

 この男性の証言によると、男性は「セックスが楽しめる」と思って被告宅を訪れたが、男性との会話で気分を害したと思われる被告に「あんたを破壊してやる」と笑顔で告げられた。やがて同じ基地に所属する被告のボーイフレンドが「大人のおもちゃ」を携えて登場し、1時間ほどもてあそばれた。このもようは写真とビデオで撮影され、兵士全員がアクセスできる軍のコンピューターに掲載すると脅迫されたという。

 男性は解放されたあとタクシーで逃げ、警察に通報した。

 Clunies-Ross被告は罪状を否認。なお、被告と共謀したボーイフレンドは、起訴された翌月に兵舎で死体で発見された。自殺と見られる。

 Clunies-Ross家の先祖は、1825年に貿易商としてインド洋のココス諸島に上陸。1886年、ビクトリア女王(Queen Victoria)より同諸島の領有を許された。その後1978年、オーストラリア政府が同諸島をClunies-Ross家から買い取った。(c)AFP