【1月2日 AFP】モンゴルの首都ウランバートル(Ulan Bator)で大みそか、新年を祝っていた人たち数十人が工業用アルコールの入ったウオッカを飲んで深刻な体調悪化を訴え、うち11人が死亡していたことが明らかになった。当局が2日、発表した。

 ウォッカはウランバートルで最も人気のあるアルコール飲料だが、Tudev Bilegtウランバートル市長は、事件発生に伴いウオッカの販売を一時的に禁止にしたと発表した。

 11人は大みそか、ウオッカを飲んだ直後に突然死亡した。国家緊急事態管理局によると、少なくともほか35人が中毒症状を訴え病院に搬送された。最も症状の重い患者らが運び込まれた軍の中央病院では、うち2人が2日現在も重体だという。

 検査当局によると、被害者が飲んだウオッカの発売元はいずれも同じ飲料企業で、8種類のブランドを生産している。同局によれば、この飲料企業は工業用アルコールが混入した「殺人ウオッカ」をこれまでに3000リットルも生産した恐れがあるという。

 地元紙の報道では、工業用アルコールをウオッカ会社に販売したとして男1人が逮捕された。当局からの談話は発表されていない。(c)AFP