【1月2日 AFP】マレーシアで前週に流出した男女の性行為を撮影した映像を巡って、チュア・ソイレク(Chua Soi Lek)保健相は映像に映っているのが本人であると認めた。複数のメディアが1日、報じた。

 同国南部ジョホール(Johor)州で前週、同相に似た男性が女性と性行為に及んでいる映像のDVDが出回っていた。国営ベルナマ(Bernama)通信によると、これについて同相は「(映像に映っている)男は自分だ」と述べた。既婚で3人の子供がいる同相は、ビデオに一緒に映っている女性については個人的な友人だと述べるにとどめた。

 スター(Star)紙によると、映像はホテルのスイートルームのCCTV画像を録画したものだという。

 同相はアブドラ・バダウィ(Abdullah Badawi)首相に対し自身の行動について謝罪したものの、自ら辞意は示さず、進退を首相に一任した。

 同相は統一マレー国民組織(United Malays National OrganisationUMNO)率いる与党連合「国民戦線(NF)」の主要政党マレーシア華人協会(Malaysian Chinese AssociationMCA)副総裁を務めている。

 野党民主行動党(Democratic Action PartyDAP)のリム・グアンエン(Lim Guan Eng)書記長は、AFPの取材に対し、「この政治的岐路で、アブドラ首相がどのように事態を対処するか見守りたい」とし、「今回のスキャンダルが何らかの形でチュア保健相の閣僚としての業績を傷つけたかを検証する必要がある」と述べた。

 同書記長によると、2003年の現政権発足以来、連立与党議員を巡る同様の不祥事は何件かあったが、いずれも「政権に直接関与していない議員」で、閣僚が関与したのは今回が初めてだという。(c)AFP