【12月13日 AFP】カナダ・トロント(Toronto)で12日、熱心なイスラム教徒の男が、へジャブ(スカーフ)を着用しなかったとの理由で16歳の娘を殺害したとして、第2級殺人の罪で起訴された。保釈は認められなかった。

 タクシー運転手のMuhammad Parvez被告(57)は10日、トロント郊外の自宅で娘のAqsaさんに暴力を振るい、死亡させたとされる。検視による死因は頸部(けいぶ)圧迫で、Aqsaさんは搬送された病院で数時間後に死亡した。

 警察の発表によると、10日午後7時55分(日本時間11日午前9時55分)に男性の声で「自分の娘を殺害した」との通報があり、現場に駆けつけた警察官がParvez被告を現行犯逮捕した。被害者の兄Waqas Parvez被告(26)も公務執行妨害で逮捕された。

 警察は動機については明らかにしていないが、Aqsaさんの友人によると、Aqsaさんは家族と折り合いが悪く、へジャブの着用をめぐってたびたび衝突していた。

 Aqsaさんは去年までは学校でもヘジャブを着用していたが、ここ数か月は着用を嫌がり、服装も自宅を出るときには体の線が見えないゆったりした格好をしておいて、学校ではもっとぴったりした着方に直すなどしていたという。

 また、2週間前にここ3か月で2度目の家出をし、友人の家に泊まっていたが、10日に身の回りのものを取りにいったん自宅に戻ったところだった。(c)AFP/Guillaume Lavallee