【9月25日 AFP】イスラエル法務省は24日、不動産売買をめぐり不正な利益を得ていたとしてエフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相に対する捜査を命じた。

 法務省が発表した声明によると、マズズ(Menahem Mazuz)検事総長が警察に対しオルメルト首相への捜査を指示した。

 オルメルト首相は、首相と夫人が2004年にエルサレム(Jerusalem)西部にある自宅を市場価格より30万ドル(約3440万円)も安く購入し、その際、わいろを受け取った疑いが掛けられている。

 一方、その見返りとして、オルメルト首相の元同僚が、首相が自宅を購入した建設業者が建設許可を取得できるようエルサレム市当局に便宜を図ったとされている。オルメルト首相は1993年から2003年まで、エルサレム市長を務めていた。

 オルメルト首相は2006年5月の就任当初は、イスラエル史上最も有能な政治家の1人として賞賛されたが、レバノン進行での失政や相次ぐ汚職問題で同首相率いる現政権は打撃を受け、過去数か月間の支持率は一桁台と振るわなかった。

 前週行われた世論調査では、オルメルト首相の支持率は35%と回復してきたが、新たな不祥事は同首相にとって大きな痛手となると予想される。(c)AFP/Jacques Pinto