【8月13日 AFP】中国の裁判所は12日、段ボール入りの肉まんが販売されたとの「やらせ報道」を行った国営北京テレビ(Beijing TV)の元臨時職員(28)に対し、「商品の名誉を毀損した」罪で懲役1年と罰金1000元(約1万6000円)の判決を言い渡した。新京報(Beijing News)紙が13日、報じた。

 裁判所によると元臨時職員は前月、北京(Beijing)市には化学的に柔らかくした段ボールを具に混ぜた肉まんを売っている露店があるとの虚偽の報道内容を伝えた。中国国内の他のすべてのメディア・グループと同様に、北京テレビでは後に報道はねつ造だったと発表し、同被告を解雇した。同テレビによると、放送中に登場した段ボール入りの肉まんは、実際には被告が出稼ぎ労働者のグループに指示して作らせ、撮影したものだった。

 新華社(Xinhua)通信では、被告はやらせ報道を行った当時、「頭が混乱していた」と述べ、罪を認めたという。
 
 一方で新華社通信によると、問題の肉まん報道は事実であり、同被告は相次ぐ食品安全問題を押さえ込もうとする中国政府の犠牲者だとみる向きもあるという。(c)AFP