【6月16日 AFP】子どもを含む多数が人身売買の対象となり、中部および北部のレンガ工場や鉱山で強制労働させられていた事件で、現地警察当局が15日、最終的な被害者数は1000人以上に達するとの見通しを発表した。国内では、残酷な人身売買の事実が明るみに出て、衝撃を受けた国民らが怒りを募らせている。
警察当局や国営メディアによると、過去数日間で、河南(Henan)省および山西(Shanxi)省の複数のレンガ工場と石炭鉱山で労働者500人以上が救出された。
報道によれば、労働者は日常的に暴力を受けた上に、満足な食事も与えられないまま劣悪な環境で長時間の労働を強いられており、救出された労働者の中には、8歳の子どもも含まれていたという。また、国内メディアは、現地警察と自治体関係者の一部が一連の事件に関与していたことは明らかだと指摘する。
あるレンガ工場の責任者は、テレビ番組の中で「少なくとも1人の男性労働者が撲殺された」と自白した。また、「人身売買が3月以降継続していたのは間違いない。おそらくは、それ以前から数年間にわたって続けられていた」との報道もなされている。
河南省公安局のDang氏はAFPの電話取材に対し、「これまで子ども40人以上を含む200人以上が救出された」と述べ、労働者の身元については「山西省や河南省で誘拐され、レンガ工場に売られてきた」と話した。
一方、山西省公安局のLi Fulin副公安局長は「山西省で実施された警察当局の摘発で、251人が救出された」との声明を発表した。その後、国営新華社通信(Xinhua news agency)は、同省でさらに80人が保護されたと報じた。
河南・山西両省の関係者によると、現在も強制労働させられていると考えられる数百人を救出するため、捜査が続行されているという。
Dang氏は「捜査終了前に、全被害者数を把握することはできないが、恐らく1000人を上回るだろう」と述べている。
中国共産党首脳部も、この問題に危機感を募らせている。中国新聞(China News Service)は、胡錦涛(Hu Jintao)国家主席と温家宝(Wen Jiabao)首相が15日、この問題に適切に対応するよう指示したと伝えているが、現在までのところ胡国家主席や温首相からのコメントは得られていない。
河南省警察当局によると、この事件に関係して少なくとも容疑者120人が逮捕されたという。子どもを誘拐された親がインターネット上で捜索への協力を強く訴えたことが、当局による一斉摘発のきっかけとなった。
新華社通信によると、河南省では4日間にわたる摘発に警察官3万5000人が動員され、7500か所のレンガ工場などが捜査の対象となったという。山西省関係者も同規模の摘発の実施を約束している。(c)AFP/Dan Martin









