
【シドニー/オーストラリア 31日 AFP】警察当局は31日、ユダヤ教およびイスラム教関連施設の警備を強化する方針を発表した。中東における紛争が悪化する中、30日にユダヤ教宗教施設(シナゴーグ)に対する襲撃事件が発生したことで、人種間の緊張の高まりが懸念されている。
目撃者の証言によると、30日深夜、シドニー西部のパラマタ(Parramatta)地区にあるシナゴーグが襲撃された直後、「中東出身者」とみられるグループが笑いながら通りを走り去ったという。同施設の敷地内に駐車していた車両2台にもコンクリート片が投げつけられ、窓ガラスが割れた。
事件の捜査にあたっているCol Green捜査官は記者団に対し、「政治的、人種的な緊張が高まっており、警察はこうした事件が起きる可能性を予測していた」と語った。同捜査官はまた、「事件の防止および、発生後の捜査を展開するための戦略はすでに立てられている」と述べた。
パラマタ地区のユダヤ教指導者(ラビ)は、市民数百人が犠牲となったイスラエルによるレバノン進攻が事件を誘発したと危惧し、事件の誘因とみる。
ラビのWernickさんは「中東の紛争を当地に持ち込むのは恥ずべきことだ」と語った。
「(紛争のことは)頭の中に常にあるが、レバノンで起こっている紛争がパラマタ地区のシナゴーグに影響を及ぼすなど信じられない」。
シナゴーグに隣接する自宅の警備を強化するというWernickさんは、「政治的にはあらゆる組織が予防策を講じている」と続けた。
この襲撃事件は、オーストラリア西部のパース(Perth)で公式行事に参加していたジョン・ハワード(John Howard)首相の車が、レバノンとパレスチナの旗を手にした抗議グループに取り囲まれた騒動の翌日に発生した。
警察と衝突した同グループは29日、「オーストラリア政府は中東和平を実現するための調停に十分な努力を行っていないと主張した。
オーストラリアには、レバノン系とされるの国民が16万人以上存在し、オーストラリアとレバノンの二重国籍を有する国民も2万5千人いる。
写真は襲撃によりフロントガラスが割られた車を調べるWernickさん。(c)AFP/Greg WOOD
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