【7月4日 AFP】チェコ・プラハ(Prague)の地下鉄の駅で1日朝、線路に若い女性が転落した。直後に列車が入ってきたが、女性は無傷で救出された。地元警察が2日発表した。

 女性はプラットホームで立ったままうとうとしていたとみられる。レールとレールの間の深い溝に入り込んだため入ってきた列車が頭上を通る形になり、ひかれずに済んだもようだ。

 警察はウェブサイトに声明を掲載し、「監視カメラの映像から、列車を待っていた女性はほとんどバランスを取ることもできない状態だったことが分かる。よろめいてまっすぐ線路に落ちてしまった」と明らかにした。

 しかし、「女性は奇跡的に立ち上がり、ズボンについたごみを払って立ち去った」。女性は警察に対し「疲れていただけ」と話し、医療処置やアルコールの呼気検査を拒否したという。監視カメラで撮影された白黒の動画はチェコ日刊紙ドネス(Dnes)のウェブサイトで公開された。

 映像には居合わせた人たちが驚くようすも写っていた。落ちる前に女性をつかもうとした人もいたが間に合わず、女性が転落した直後にごう音をたてて列車が入ってきた。その後、男性数人がひざをついて1両目と2両目の間から女性を助け出した。

 地下鉄運営会社によると同様の事故はこの他にも発生しているという。広報担当者は「レールの間には深い溝が作られており、転落した人がそこに入れば列車は頭のかなり上を走ることになるため、けがをすることはない」と話している。(c)AFP