【2月13日 AFP】イタリア中部ジリオ(Giglio)島沖で12日、1月中旬に座礁したクルーズ船「コスタ・コンコルディア(Costa Concordia)号」(11万4500トン)の15の燃料タンクのうち7つから燃料を抜き取る作業が、予定より1日早く始まった。

 作業は船内に残っている計2400トンの燃料全てを抜き取るもの。これだけ大量の燃料が周辺海域に漏れ出せば、環境に大きな被害が出るとの懸念が出ていた。オランダのサルベージ大手Smitが伊海事サービスNeriとともに作業にあたっており、安定した天候が続けば28日ほどで、15のタンクから全ての燃料を抜き取る作業を完了できるという。

 防災当局は当初、抜き取り作業は13日に開始すると発表していたが、準備が整ったため予定を早め、12日の午後5時(日本時間13日午前1時)ごろから作業をスタートさせたという。

 乗客乗員4229人を乗せたコスタ・コンコルディア号が座礁した前月13日の事故では、17人の死亡が確認され、15人がまだ行方不明になっている。(c)AFP