【11月28日 AFP】(一部更新)東京電力(TEPCO)は28日、福島第1原子力発電所の吉田昌郎(Masao Yoshida)所長(56)が病気療養のため入院し、12月1日付で所長職を退任すると発表した。

 東電は、詳しい病状などは個人情報のため公表できないとしている。また被ばくとの因果関係の有無についても明らかにしていない。

 吉田氏は3月11日の東日本大震災発生時から、福島第1原発で現場の陣頭指揮を執ってきた。

 産経新聞(Sankei Shimbun)の電子版によると吉田氏は同日、「先日検診で病気が見つかり、医師の判断で急きょ入院治療を余儀なくされました」という所員や作業員に向けたメッセージを発表した。
 
 吉田氏の後任には、東京電力の原子力運営管理部長の高橋毅(Takeshi Takahashi)氏が就任する。

 地震と津波に見舞われた同原発では冷却システムが停止し、メルトダウン(炉心溶融)が発生。1986年の旧ソ連のチェルノブイリ(Chernobyl)原発事故以来、最悪の原発事故が起こった。(c)AFP