【7月26日 AFP】メキシコ湾(Gulf of Mexico)での原油流出問題をめぐり数々の失言が報じられた英エネルギー大手BPのトニー・ヘイワード(Tony Hayward)最高経営責任者(CEO)が辞任する見通しであると、複数のメディアが25日報じた。

 英国放送協会(BBC)はヘイワードCEOが辞任について協議を進めており、26日までには何かしらの発表があるもようだと報じている。同日にはBP取締役会と第2四半期決済報告が予定されており、事故に関連して300億ドル(約2兆6000億円)の引当金が発表される見通しだという。

 BBCがBP幹部筋の情報として伝えたところによると、前月ヘイワードCEOから原油流出問題の日々の対応に関するマネージメントを引き継いだボブ・ダドリー(Bob Dudley)氏が次期CEOに就任する可能性が極めて高いという。

 英日曜紙サンデー・テレグラフ(Sunday Telegraph)は、ヘイワードCEOは退職金として少なくとも100万ポンド(約1億3000万円)以上を受け取る見通しで、論争が巻き起こる可能性があると伝えている。

■封じ込め作業完了は延期

 一方、原油流出対策の指揮を執るタッド・アレン(Thad Allen)元米沿岸警備隊司令官は、当初27日にも予定されていた最終的な原油封じ込め作業の完了が来月2日の週にずれこむと発表した。BPのスケジュール見直しによるもので、重大な原因があったわけではないという。BPはハリケーンの接近で退避させていた船舶や人員を再配備させている。(c)AFP