【5月31日 AFP】米史上最悪の環境被害を引き起こしたメキシコ湾(Gulf of Mexico)での原油流出事故で、英エネルギー大手BPは30日、流出食い止めのための新たな作戦準備に緊急にとりかかった。作戦開始には1週間ほどかかる見通し。

 失敗に終わった「トップキル」作戦は、海底の流出穴に泥状の物質を大量に流し込んで原油流出を抑え込み、最終的にコンクリートで穴をふさぐ計画だった。一方、新しい作戦は破損した原油を油井からくみ上げる管をロボットで切断した後、原油を封じ込めるための「Lower Marine Riser PackageLMRP)」と呼ばれる装置を設置し、原油を海上のコンテナ船にくみ上げるもの。LMRPの設置には4~7日かかるため、その間、原油の流出量が増加する可能性があるという。2つのリリーフウェルの掘削が完了したら、それを使って油井をふさぐ計画だが、リリーフウェルの掘削完了は8月になる見通しだ。(c)AFP/Allen Johnson