【5月1日 AFP】メルボルン(Melbourne )国際空港で3月、アラブ首長国連邦(UAE)のエミレーツ(Emirates)航空のエアバス(Airbus)A340型旅客機が離陸時に機体後部を滑走路に接触するテールストライク(尻もち)事故を起こしていたが、機内コンピューターに誤った機体重量が入力されたのが事故原因だったことが、このほど明らかになった。豪運輸安全局(Australian Transport Safety Bureau)が4月30日、発表した。

 乗客225人と乗員18人を乗せたエミレーツ航空ドバイ行きEK407便は、空港上空で30分以上旋回して燃料を投棄した後、緊急着陸した。旋回中に後部キャビンに煙が入ってきたが、負傷者はなかった。

 豪運輸安全局の調査によると、同機の操縦などを支援するコンピューターシステムに入力された機体重量の数値が間違っており、このため離陸時の推力と速度の設定が実際に必要なレベルより低くなっていたことが判明した。機長は主導で推力を上げて離陸したが、機体後部を滑走路と草地に強くこすり、尾翼が大きく損傷した。(c)AFP