【2月26日 AFP】オランダ・アムステルダム(Amsterdam)のスキポール(Schiphol)空港で25日に起きたトルコ航空(Turkish Airlines)の旅客機の墜落事故で、当局はブラックボックスを回収したと発表した。墜落の原因について、オランダ運輸省は緊急着陸に失敗した可能性を指摘している。

 目撃者によると、事故機は空港脇の高速道路に機体後部をぶつけ、そのまま地面を滑っていった。事故当時は薄い霧が出ていたという。

 また、乗客の一人はトルコのテレビ局NTVに対し、「通常の着陸体勢に入った後、虚空に放り出されたような感覚があった。飛行機はコントロールを失い、急降下して墜落した。この間、3~5秒くらいだったと思う」と証言した。

 別の乗客は「高度600メートルくらいで、着陸するというアナウンスが入った。突然、一気に高度が下がって、乱気流に巻き込まれたように感じ、機体後部が地面に激突した。高速道路の端だった」と話した。

 オランダのテレビ局NOSのインタビューによれば、着陸直前に事故機のエンジンは2つとも停止した状態で、機首が上がった状態だったとの複数の証言がある。エンジンは、機体から100メートルほど離れた場所で見つかっている。

 当局によると、死亡した9人のうち3人はコックピット内にいた操縦士らクルーだということが確認された。運輸省と警察は、死者が少なかったことについて、墜落現場が土でやわらかかったこと、火災が起きなかったこと、事故当時の飛行高度が低かったことなどを挙げている。(c)AFP/Martine Pauwels