【8月4日 AFP】国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)は3日、オーストリア・ウィーン(Vienna)近郊の研究施設で同日未明、プルトニウム漏れが確認されたことを明らかにした。

 IAEAによると、プルトニウム漏れはサイバースドルフ(Seibersdorf)にある研究施設の保管室で3日午前2時30分(日本時間同9時30分)ごろ発生、自動警報装置が作動した。サンプルを密閉した小型保存容器の内部圧力が上昇したことが原因とみられる。当時、施設内に人はいず、外部への放射能漏れもないとしている。

 この研究施設は1970年に建てられたもので、IAEA査察団が採取した核物質サンプルの調査が行われている。モハメド・エルバラダイ(Mohamed ElBaradei)事務局長は前年11月、同施設の老朽化が進んでおり国連(UN)の安全基準を満たしていないとして、改築費用として2720万ユーロ(約45億5500万円)の拠出を加盟国に要請していた。(c)AFP