
【3月1日 AFP】オーストラリア・ブリスベーン(Brisbane)の南、バイロン・ベイ(Byron Bay)沖合で沈没した漁船の乗組員が、サメの多く生息する海を12時間「奇跡的に」泳いで岸にたどり着き、直後に始められた捜索活動で30時間浮遊物にしがみついていた仲間の乗組員が助けられた。
漁船の乗組員マイケル・ウィリアムズ(Michael Williams)さん(39)が海岸で発見されたのは27日午後だった。
警察の発表によると、漁船が27日早朝に転覆・沈没した後ウィリアムズさんは岸まで12時間かけて、「奇跡的に」泳ぎ着いたという。ウィリアムズさんを発見し救急車を呼んだクリス・ゴート(Chris Gort)さんは、ウィリアムズさんは「手足深いに切り傷を負い、ひどい日焼けをし、体力を消耗していた」と語っている。
ウィリアムズさんが病院で極度の疲労と脱水症状の治療を受ける一方、救助隊は残されたチャーリー・ピクトン(Charlie Picton)船長ともう1人の乗組員ジョン・ジャレット(John Jarrett)さん(41)の救助に急行した。2人はウィリアムズさんが助けを求めて泳ぎ始めた時、転覆した漁船の一部につかまっていた。
救助ヘリコプターは28日朝、ジャレットさんが携帯用クーラーボックスにつかまって漂流しているところを発見。ジャレットさんは病院に収容された。ジャレットさんはスカイ・ニュース(Sky News)のインタビューで、「とても強い信念で必ず助かると信じ、こんなところでは絶対死ねないと念じていた」と語っている。
ジャレットさんはピクトン船長と共にクーラーボックスにつかまり、手足を動かして沈まないようにしていたという。
ジャレットさんの家族と友人の代表マーク・マックマートリー(Mark McMurtrie)さんは、「海水がクーラーボックスに入り浮力が減少すると、ジャレットさんが片手でピクトン船長を抱え、もう一方の手でクーラーボックスを持ち上げて水を出した」と述べ、ジャレットさんはピクトン船長を最後まで守ろうとしたと述べた。
マックマートリーさんはピクトン船長が行方不明になった状況については語らなかった。テレビ報道によると、ピクトン船長は27日夜、体力を消耗し尽くしクーラーボックスをつかみ続けることができなくなったと伝えている。
ジャレットさんの体力は回復しつつあるが、ピクトン船長のことで精神的ダメージを受けているという。
ニューサウスウェールズ(New South Wales、NSW)州警察署は、「現場の状況から判断するとピクトン船長が溺死した可能性が高い。救助隊との協議の結果、28日午後7時に捜索を打ち切った」と発表した。(c)AFP



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