【10月10日 AFP】(写真追加)ダイアナ元英皇太子妃(Princess Diana)の死因審問で検視官を務めるスコット・ベーカー(Scott Baker)控訴院判事がパリで9日、前日に引き続き2日目の現場視察を行い事故当日のダイアナ元妃の足跡をたどった。

 検視官による現場視察は、英国の法律により義務付けられている。

 同判事は、男性5人、女性6人から成る計11人の陪審員団とともに、まず、ダイアナ元妃が交際相手ドディ・アルファイド(Dodi Al Fayed)氏とともに事故死した1997年8月31日の夜に2人がリッツ・ホテル(Ritz Hotel)の狭い廊下を通りホテルの裏口に待機していたリムジンに乗り込むまでの経緯を徒歩で調査した。

 このなかで、同判事は、特にエレベーターの監視カメラに映された箇所に着目した。前週公開された監視カメラ映像のなかには、仲睦まじく寄り添うダイアナ元妃とアルファイド氏の姿がとらえられている。

 続いて一行は、ホテルから2人が向かっていた凱旋門近くのアルファイド氏のアパートに向かう3つの経路をバスでたどった。2人は、この途中、アルマ橋(Pont de l’Alma)トンネル内で自動車事故に遭い運転手とともに死亡した。

 フランスと英国では司法制度および警察の調査体制が異なることから、事故から10年を経ての再調査となった。
 
 英仏双方とも調査結果では、事故はリムジン運転手による飲酒運転と速度超過によるものと結論付けている。しかし、ダイアナ元妃に対する「暗殺説」がまことしやかに流れ続けている。(c)AFP/Hugh Schofield