2008年8月5日、成田国際空港(Narita International Airport)に到着直後、報道陣の取材を受けるIAEAのフィリップ・ジャメ(Philippe Jamet)原子力施設安全部長。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO
【8月5日 AFP】国際原子力機関(International Atomic Energy Agency、IAEA)の調査団は5日、成田国際空港(Narita airport)に到着した。6日から新潟県中越沖地震による東京電力(Tokyo Electric Power)柏崎刈羽原子力発電所の被害調査を開始する。調査は9日まで続けられる。世界最大の原子力発電所である同原発の放射能もれに対する内外の懸念の払しょくと問題の沈静化が期待される。
7月16日に発生したマグニチュード6.8の新潟県中越沖地震によって施設内で火災が発生し、放射能を含んだ水が日本海(Sea of Japan、East Sea)に流れ込んだ。さらに主排気筒から放射性物質が漏れたことも明らかになっている。
東京電力によると漏れた放射性物質から発せられる放射線は、通常野外で浴びる放射線と比べても極めて低いものと発表したが、泉田裕彦(Hirohiko Izumida)新潟県知事が、「事故は国民に大きな不安を与え県内にも風評被害を及ぼしている」と述べるなどし、現地の自治体はIAEAによる調査の受け入れを求めていた。
政府は、IAEAの調査に全面的に協力するとの姿勢を示している。
地震発生後、政府と東京電力は、柏崎刈羽原子力発電所の周辺で今回のような規模の地震は想定していなかったことを明らかにしている。同発電所はさまざまな検査の結果を待つ間、少なくとも1年間は運転再開のめどは立たないという。
原子力発電所の耐震設計指針は昨年、実に25年ぶりに改定されている。
原子力発電に批判的な立場を取る原子力資料情報室(Citizens’Nuclear Information Center、CNIC)の西尾漠(Baku Nishio)共同代表は、耐震設計指針を策定する際、厳格な耐震基準を決めなければならないが、電気事業者はそのためのはっきりした情報をもっていないと指摘する。
西尾共同代表は、先に行われた柏崎刈羽原子力発電所の安全検査について、明らかに手ぬるいと批判している。
日本が民生用を含む核問題全般に敏感に反応するのは、米国による原子爆弾投下により、21万人以上が瞬時に犠牲となり、数万人がこの後放射線や重度のやけどにより死亡したことが背景にある。
IAEAの調査が開始される8月6日は、くしくも広島に原爆が投下された日に当たる。(c)AFP/Harumi Ozawa
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