【6月6日 AFP】警察当局によると、オーストラリア南東部のビクトリア(Victoria)州ケラング(Kerang)から北に約10キロの踏切で5日、メルボルン(Melbourne)行きの旅客列車に大型トラックが突っ込み、少なくとも10人が死亡、約40人が負傷した。列車事故としては過去30年で最悪のものとなった。

 列車は現地時間午後1時にビクトリア州北西部のスワンヒル(Swan Hill)を出発し、午後5時09分にメルボルンのサザンクロス(Southern Cross)駅に到着する予定だったが出発40分後に事故が発生。

 目撃者によると、積み荷を満載したトラックがエンジン車両と3両の客車からなる列車に高速で激突し、列車を2つに分断。1客車の側面には大きな穴が開き、残りの2客車はほぼ脱線した状態だという。

 警察当局と乗客によると、負傷した約40人の内12人は重傷。ビクトリア州警察によると、5日夜の時点で死者数は10人だが、救助隊は数人の行方不明者を依然捜索中のため、今後さらに増加する可能性があるという。

 少なくとも救急車6台とヘリコプターなどの航空機4機が現場に急行し、負傷者を現場付近もしくは約280キロ南のメルボルン地域の病院に搬送した。

 テレビ中継では、側面をそっくりそぎ取られた客車、線路に沿って数百メートルにわたり飛散した残がい、押しつぶされたトラックの運転台、道路に投げ出された積み荷の材木などが映し出された。(c)AFP/William West