【5月3日 AFP】米女優ミア・ファロー(Mia Farrow)さんは2日、香港(Hong Kong)の外国特派員協会で記者会見を開き、「欲と恐怖」に屈服し、ダルフール(Darfur)紛争をめぐり中国に圧力をかけなけなかったとして北京五輪のスポンサー企業を非難した。

 ファローさんは五輪の主要スポンサー19社に、ダルフール紛争解決に向けた支援を行うよう中国政府に働き掛けることを求めた。

 これに応じたのはマクドナルド(McDonald's)、アディダス(Adidas)、コダック(Kodak)だけだった。3社は国連(UN)に2万6000人規模の平和維持活動(PKO)部隊を派遣する決議1769の実施を求める書簡を送ったという。

 コカ・コーラ(Coca-Cola)、ビザ(Visa)、ゼネラル・エレクトリック(General Electric)、フォルクスワーゲン(Volkswagen)、サムソン(Samsung)など残りの16社は、ファローさんが代表を務める活動団体「ドリーム・フォー・ダルフール(Dream for Darfur)」の通知表では「落第点」だとした。

 国連の推計ではダルフール地域での紛争や飢餓、病気などによる死者は5年間で30万人に上る。

 合同庁舎前でファローさんは、ダルフール紛争での中国の役割を象徴する儀式だとしてトーチに火を付けた。

 ファローさんは中国政府がスーダンから石油を購入することで紛争を支援していると主張。ファローさんによると売り上げは年間40億ドル(約4200億円)で、その7割が中国製武器の購入に利用されているという。

 チベット問題をめぐり開会式をボイコットする動きがあることについてファローさんは、「開会式のボイコットであれば選手を傷つけない」として支持を表明した。(c)AFP