【北京 7日 AFP】北京五輪を1年後に控えた同市で前週、1週間だけで56人もの市民が道路につばを吐くなどの行為で逮捕されていたことが明らかとなった。7日、国営新華社通信(Xinhua)が報じた。

 北京では、つばを吐く、列に割り込む、ゴミを散らかすなど、五輪開催地として都市のイメージを悪化させるような行為を違法としている。行政当局は今年に入り、これらの違法行為をした者には、最高50元(約800円)の罰金を科すと表明した。

 新華社通信によれば、メーデーを挟み1週間の連休となった前週だけで56人の逮捕者が出たという。

 2008年8月の五輪開催時には、国内から200万人、海外から55万人の人出が予想されているが、政府にとって、最も心配なのは国内からの来場者だ。

 北京に暮らす150万人の住民は、五輪に向けてのマナー改善という大規模なキャンペーンが行われていることを理解しているが、市外から訪れる多くの人々はそのようなマナー改善運動を知らずにいる。

 観光局は旅行代理店に対し、市外からの来場者にマナー改善を求めるよう指示しているという。

 北京を拠点とする旅行代理店のHuang Xiaohuiさんはこう語った。
 「旅行期間中は常に参加者へマナーを意識してもらうよう務めます。さらにツアー終了時にはマナーに関する討論会なども行う予定です」

 「オリンピックはもうすぐです。私たちは恥ずかしい思いはしたくありません」

 写真は、五輪を前に同市で行われたマナー改善運動に参加したボランティアの人々(2007年2月11日撮影)。(c)AFP