2006年のAT&T米国選手権(AT&T USA Outdoor Track and Field Championships)の男子100メートル決勝を終え微笑むジャスティン・ガトリン(2006年6月23日撮影)。(c)AFP/Getty Images/Andy Lyons
【5月20日 AFP】2004年アテネ五輪の陸上・男子100メートルを制したジャスティン・ガトリン(Justin Gatlin、米国)が、禁止薬物使用(ドーピング)による出場停止処分の軽減を求めてスポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for Sport、CAS)に対して提訴することになった。
ガトリンの弁護士を務めるMaurice Suh氏は19日、ガトリンが6月27日に始まる北京五輪の米国国内選考会(2008 U.S. Olympic Team Trials - Track & Field)への出場を期して、5月28、29日にCASでの公聴会に臨むことを明らかにした。Suh氏は「選考会に間に合うように裁定が下されると思う」と語っている。
ガトリンは、2006年4月にカンザス州(Kansas)で行われたリレー競技後の検査でテストステロン(testosterone)の陽性反応は検出されたことを理由に、4年間の出場停止処分を下された。カンザスでの大会の3週後にドーハ(Doha)の大会で記録した9秒77の世界タイ記録(当時)は、ドーピング違反発覚後に取り消されている。
2001年に注意力欠如障害の治療薬に含まれていた興奮剤による陽性反応を示していたガトリンは、2006年の違反時には再犯扱いとされたが、ガトリンは2001年の処分は米障害者法(Americans with Disabilities Act、ADA)に違反するとして異議を唱えている。
2008年1月の米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping Agency、USADA)の調停委員会に対する申し立てでは2-1でガトリンに不利な裁定が下されたため、ガトリンは国際陸上競技連盟(International Association of Athletics Federations、IAAF)に処分の軽減を求めCASへ提訴するに至った。
Suh氏は「我々は2001年の事例を2006年の違反に加算しないよう求めている」と語っている。
仮にCASがすぐにでもガトリンに対して有利な裁定を下す場合には、ガトリンは北京五輪の国内選考会に出場することが可能となる。
Suh氏は、「ガトリンは選考会に向けて十分な練習を行ってきたのか?」との問いに「すぐにでも大会があればいいと思う」と答えている。
また、USADが(USADでの調停に関する)公式な報告書を提出したことを明らかにしたSuh氏は「医師から処方された薬を使用したことにより罰せられるならば、それは不公平であり障害を持つ人に対する差別だ」と語っている。
19日には、ガトリンの元コーチで運動能力向上薬に関連した偽証罪に問われているトレバー・グラハム(Trevor Graham)被告の裁判が始まり注目を集めた。Suh氏は「ガトリンは、これまでに司法当局と協力してきており、彼の協力は受け入れられている。グラハムの裁判にガトリンが関係する理由は一つもない。アスリートの状況を個別に扱うことが重要だ」と語っている。(c)AFP/Jim Slater
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