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07仏大統領選挙>サルコジ対ロワイヤル、両者の主張 - フランス

  • 2007年04月30日 13:39 発信地:フランス
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写真は27日、テレビが放映したインターネットゲームの画面。2006年W杯での仏代表ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)による頭突きを、ロワイヤル候補の人形とサルコジ候補の人形で「再現」している。(c)AFP

【パリ 30日 AFP】大統領選挙の決選投票に進出した右派・国民運動連合(UMP)のニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)候補と、社会党(PS)のセゴレーヌ・ロワイヤル(Segolene Royal)候補が、5月2日にテレビ討論で激突する。

■雇用と賃金

 フランスは、失業率が8.4%と欧州一高い。失業対策と所得の引き上げが、両候補に共通した課題となっている。

 サルコジ候補が政策の目玉とするのは、時間外賃金にかかる給与税や社会保障費の雇用主負担の廃止だ。社会党政権が導入した「週35時間」の労働時間制限に抵触せずに、労働時間を延長することが可能になるとしている。紹介所などであっせんされた仕事を断った場合の失業手当の支払い中止も検討する。

 対するロワイヤル候補は、1か月あたりの最低賃金を1250ユーロ(約20万円)から1500ユーロ(約24万円)に引き上げることを提案。また、若年、高齢、長期失業者のために50万人分の新規雇用枠を国の支援で創出するとしている。

 両候補とも、これらの政策によって個人消費を押し上げ、雇用を促進させることができると主張している。

■景気と税制

 サルコジ候補は、個人課税に50%の上限を設け、長期的には国内総生産(GDP)の4%に相当する額の減税を目指す。また、現在500万人を数える公務員の新規採用を退職者数の半分に抑えることで、国家予算の半分近くを占める人件費を削減するとしている。

 ロワイヤル候補は、高額所得者に対する優遇税制を廃止するとともに、収益を投資せず株主配当している企業への課税を主張。財政支出については、「すべてのユーロは有効に使われなければならない」との標語を掲げる。

■移民政策

 両候補とも、20-40万人といわれる不法移民に対して一律に滞在許可を与えることはありえないとの立場だ。一方で、支援策を強化すると約束する。

 サルコジ候補は、「移民・国家アイデンティティー省」を新設し、技能に基づいて移民を選別し正規入国させる一方、その家族の入国や、不法移民の国外退去に関しては、規制を強化する方針。

 一方のロワイヤル候補は、移民労働者向けに複数回入国ビザを新たに発行し、サルコジ候補が内相時代に廃止した「仏国内に10年以上居住した不法移民に市民権を付与する制度」の復活を訴える。

■郊外問題

 ロワイヤル候補は、低所得層の移民が多数居住し2005年の暴動の舞台となった大都市の郊外地区で、公共サービス拡充を公約に掲げている。

 また、義務教育を終えた若者に対し、10年前に廃止された徴兵制に替わって社会奉仕義務を課すとする。

 犯罪対策では、地域警察活動の復活、若年犯罪者の矯正機関として軍隊式訓練キャンプの設立、未成年者への実刑の禁止を呼びかける。

 これに対し、ハンガリー移民を父に持つサルコジ候補は、郊外地域に対し経済援助を行ういわゆる「マーシャルプラン」の導入を提唱。雇用の創出と「怠け癖」の撲滅を目指すとする。

■欧州政策

 サルコジ候補は、2005年の国民投票でフランスが否決した欧州憲法を廃案とし、代わりに規模を縮小した協定を域内各国の議会ごとに批准する方針を打ち出している。

 ロワイヤル候補は、現在の欧州憲法の社会的な側面を強化した修正案を、再度国民投票にかけるべきだと主張する。また、欧州中央銀行(ECB)の業務を、経済成長や雇用にも拡大すべきだとする。

 ECBについては両候補とも、記録的なユーロ高の抑制に積極的に取り組む必要があると指摘する。

■国家機構

 ロワイヤル候補は、国民に対する説明責任を徹底するため、「第6共和国」の到来ともいえる抜本的な政府機構改革を訴え、大統領を含め選挙で選ばれた全公職者を評価する「市民陪審団」の設立を検討。政府が議会を通さずに法案を成立させる権限を廃止すると公約する。

 サルコジ候補は、現行の政府機関を維持する一方、議会権限を強化し、議会に対する大統領の説明責任を重くするほか、閣僚の人数を15人以下に限定するとしている。

■環境対策

 両者とも、環境対策を政策の中心に据えている。

 ロワイヤル候補は再生可能エネルギーの利用率を高め、原発への依存を縮小するとともに、環境対策の進んだ業界への付加価値税の段階的廃止を提言。また、遺伝子組換作物の野外試験を禁止する。

 サルコジ候補は、環境配慮型の製品とサービスに対する付加価値税の大幅削減と、国際的な環境機関の創設支援を約束。原発については、現在の水準への据え置きを主張している。

■同性愛者の権利、安楽死

 ロワイヤル候補は、同性間の結婚と養子縁組の合法化を提唱するが、サルコジ候補は反対している。現行の「シビルユニオン(Civil Union)」と呼ばれる制度(結婚とほとんど同じ法的権利が得られる)の維持を主張する。

 また安楽死について、ロワイヤル候補は医学的な安楽死の合法化を求めており、国民的な議論の活性化を呼びかけている。サルコジ候補は、現行制度下でも医師は末期患者の治療を中止することを認められており、このままで十分だとする。

 写真は27日、テレビが放映したインターネットゲームの画面。2006年W杯での仏代表ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)による頭突きを、ロワイヤル候補の人形とサルコジ候補の人形で「再現」している。(c)AFP

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