【パリ/フランス 1日 上間常正】ミラノと違って、パリにはいろんなクリエーションがある。07年秋冬パリ・コレクションが中盤を迎えた28日、スペインやイタリア、ベルギーなどの代表的ブランドがパリのブランドと並んで登場し、それぞれ個性に満ちた新作を発表した。ミラノは全体としてシーズンごとの新トレンドを打ち出そうとする傾向が強いが、パリでは各ブランドが何の共通点もないような見せ方をすることが多い。今シーズンは特にその感が強く、パリのトレンドが分かるのは、各ブランドの新作の気分の共通性が出そろう会期の後半になる。
■ヴァレンティノ(VALENTINO)
ヴァレンティノは、ローレン・バコール(Lauren Bacall)ら1940年代の映画女優と80年代のスーパーモデルたちのスタイルを現代風にアレンジしたような服を見せた。冒頭は黒の上質なウールのショートコート。細身のシルエットのロングスカートや超ミニ丈のジャケット、卵型のコートなどがシックで毅然としたフェミニンさを感じさせた。
ヴァレンティノの服には、時代の変化より確固とした独自のエレガンスと上質さがある。もちろん価格もとびっきり高く、ショップが客でにぎわうわけではない。消費社会の中では高嶺の花にすぎないといえばそれまでだが、もしなくなってしまうと世の中は確実に暗くなる。
ショーの最中に、毛皮反対団体の女性二人のストリーキングが会場に乱入した。すぐにガードマンに取り押えられたが、もちろんそんなことはヴァレンティノのエレガンスには何の影響も与えられなかった。
写真は、新作を披露するモデル。(c)AFP/FRANCOIS GUILLOT