【香港/中国 27日 AFP】台湾南部で26日夜発生した地震により各地で海底ケーブルが損傷を受け、アジアの広範囲の地域で27日、電話、インターネット通信などに障害が発生した。世界でも有数のIT地域のオンライン環境が、事実上の停電となった。
■被害地域は広範囲、証券業界にも影響
被害地域は、中国、日本、韓国、台湾、シンガポール、タイ、マレーシア、香港までと広い範囲にわたった。豪州でも、同地域内を経由してインターネットを接続していた企業などに影響が出た。24時間態勢の証券取引所や通信・新聞社などでは、業務が中断する事態となった。幸い証券取引への混乱といった決定的な被害は出ていないが、サービスによっては復旧までに数週間かかると報じられている。
東京証券取引所、香港証券取引所は問題なく通常通り機能した。しかし、香港の証券会社CFC Seymourのアナリスト、Steve Rowles氏は「悪夢ですね。市場で今日何が起きているのか、まったく分からないんですから」と嘆く。ただし、他の証券関係者同様、年末のために被害は限られたという。
一方、シンガポールでは数時間後、ニューヨーク・マーカンタイル取引所 (Nymex)へのアクセスが不可能となり、原油取引に影響が出た。
■韓国と台湾を結ぶ6つの海底光ケーブルすべてが損傷
韓国の情報通信省によると、韓国と台湾を結ぶ6つの海底光ケーブルすべてが損傷を受け、約1万本の回線に影響が出たが、企業専用回線以外の回線は直後に通信ルートを確保し、現在は復旧した。しかし、企業専用回線の復旧については、いつ復旧するのか見通しは立っていない。情報通信省のHong Seoung-Yong担当官は、「日数の問題ではない。(ケーブル敷設よりも)損傷ケーブルの修理のほうが時間がかかる」と述べている。
台湾最大の通信事業者Chunghwa Telecomの広報は、「現在の台湾のインターネット容量は通常の40%程度。通信しにくい状態」だという。
■国際通話にも障害が発生
他の国でも特に米国への国際通話を中心に障害が出た。香港最大のパシフィック・センチュリー・サイバーワークス(PCCW)の広報担当も、破損した海底ケーブルは複数だと認める。
インターネットの各サービス・プロバイダーでは直後から、影響のなかったケーブルに利用を転送しようとしたが、キャパシティ全体が減っているために通常の利用量に追いつかず、ネット接続のスピードが著しく遅くなったか、まったく接続できない場合もみられた。
日本では、NTTコミュニケーションズが、国際フリーダイヤル1400回線と社内使用の国際回線84本に影響が出たと発表した。またKDDI広報担当者は、障害の核となっているのは台湾南西沖の海底ケーブルだという。これらのルートを使用しているプロバイダーらは欧州経由への乗り換えを急いだ。しかし、「乗り換えた先のルートへ通信が集中しすぎると、そのルートがふさがってしまい、さらに接続スピードが遅くなりかねない」とも話している。
26日の台湾南部の地震の震度はマグニチュード7.1で、その後も余震が続いている。(c)AFP/ROSLAN RAHMAN
<関連記事へ>
AFPBB News トップへ
ユーザー制作のスライドショーをご紹介。無料で簡単な会員登録で見られます。
拡大して見られた人気写真ランキング。会員登録で拡大写真が見られます。登録は無料で簡単。