
【ニューヨーク/米国 23日 AFP】個人ブログになりすまして商品を褒めちぎる、そんな新広告戦術も幕引かれる。
偽ブログ(=flog)を開設したり、報酬と引き換えに個人ブロガーに口コミ広告を書かせるなどして、数社が批評にさらされている。
■一流企業もこの戦略を利用
ブログ(blog)という呼び名は「Web log」に由来。一般人が自由に意見や批評、不満を公開できる場として、インターネットの世界に急激に普及した。インターネット関連会社Technoratiは21日、偽ブログと疑われる63サイトを検出したことを明らかにした。
ソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカ(Sony Computer Entertainment America)は前週、「クリスマスに欲しい物はプレイステーション・ポータブルだけ(All I want for Christmas is a PlayStation Portable)」という偽ブログを開設していたことを認めた。同ブログではCharlieという名のヒップホップ・ミュージシャンの個人ブログになりすまして、プレイステーションを熱狂的に称賛。ソニーは同ブログに「少々行き過ぎた方法だった」と短いコメントを掲載して謝罪した。
■ブロガーと広告主とを結びつける企業も
PayPerPost やReviewMeをはじめ、ブロガーと広告主とを結びつける事業形態が、こういった現象をさらに助長している。設立から5か月のPayPerPostは、その名の通り口コミを掲載すれば報酬がもらえるシステム。
またReviewMeは、1件あたり500ドルで意見を掲載でき、あらゆる言語に対応している。ReviewMeは、必ずしも好意的な意見となるかは保証できないとしているが、ほとんどは肯定的な意見ばかりなのが実情だ。
同社は「広告主は肯定的な意見を要求することはできない。確かに大半は好意的な意見だが、中には建設的な批判もある」と説明している。
口コミと引き換えに報酬を支払う広告戦略がブログ界に浸透しているが、この事実を閲覧者に予告せずに意見を掲載すれば、非倫理的であるばかりか、今後連邦取引委員会(Federal Trade Commission、FTC)が定めるルールに抵触する可能性もあるという。
FTCは今月、「このような仲介は完全に排除しなければなない」と警告。処罰については個別に対応してゆくという。
この決定を受けて、PayPerPostは今週、報酬の有無を開示する方針を発表した。ただし競合他社はいまだ情報開示には至ってはいない。
■今後も、同種の広告が登場する危惧
駆け出しの音楽バンドから大企業まで、世の注目を集めたいと熱望する側は、巧妙なオンライン・コンテンツを使用すれば、電子メールなどを通して無料で情報を世界中に広められる現実を目の当たりにしてきた。こういった現象を「go rival」と言う。
動画共有サイト「YouTube」や十代の若者発のSNS「MySpace」などは、企業にとって格好の宣伝媒体となっている。今後も、広告主側はインターネットにあふれる個人発の動画や画像、テキストに目をつけて、新たな手法を展開すると思われる。
写真はバンコクのインターネットカフェでブログを楽しみ若者。(2006年2月3日撮影)(c)AFP/Miyuki Ryoko



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